子育て専門家の頭の中

療育の専門家です。こどものこと、発達障害、知的障害、肢体不自由のこと、ときどきスピリチュアルについて日々の気づきを書きます。読んだ方のお役に少しでも立てたら幸いです。

シングルマザーと学校行事の関係

こんにちは。学校の先生です。

昨日は息子の入学式でした。

 

朝からよく晴れて、

吸い込む空気がとても気持ち良い。

 

息子と手をつないで学校へ歩いて行きました。

この日、私は心を決めて入学式に臨みました。

 

保育園もそうですが

学校もたくさんの行事があります。

そして私はシングルマザー。

 

突然ですが

シングルマザーが嫌いな学校行事

 

第3位 文化祭

第2位 卒業式・入学式

第1位 運動会

ええ、運動会、嫌いです。

学校の先生ですが、運動会はなくなると嬉しい。

 

運動会はお弁当の時間が一番嫌いです。

みんな、パパ、ママ、

じい、ばぁ、兄弟そろって

テントを張って

お弁当を食べているのですね。

 

私は、おばあちゃんに無理言って

遠くからわざわざ来てもらって

3人でお弁当を食べます。

みんなが、家族そろってお弁当を囲んでいる中、

私と息子二人きりでご飯を食べるのは

みじめに感じてしまうからです。

しかも、揚げ物が作れないから、

定番の唐揚げとかないし。

 

別に毎日二人で幸せだけれど、

この日のこの時間だけは二人だけでいたくない、

と思っていました。

 

思えば、保育園で過ごした数年間は

母子家庭であることに引け目を感じて

他のママと距離を取り

保育参観、お遊戯会、

どの行事でも

はじっこのほうで

スマホを友達にして

遠目に息子を応援していました。

 

そんな私だから

入学式が怖かった。

 

ビデオや一眼レフを手にしたパパがいて、

ママがいて

子どもがいて。

 

あぁ、私は息子と二人きり。

小学校最初の日を

いたたまれない気持ちで過ごすのか。。。

と思っていました。

 

しかし、土曜日に偶然、

ある言葉を聞きました。

「ただ、そこにいる」

なにもせず、その場にいることって

実はむずかしくて

みんな

なかなかできない。

だからこそ、

「ただ、そこにいれば良いんだよ」

 

考えると

電車の中は

スマホを見ているか、

寝ているか。

ただ、そこにいるだけの人って

案外いない。

 

そしてわたしは、

いろいろな行事の中では

なおのこと落ち着かなくて、

いつも以上にいろいろ考えてしまって

ただ、そこにいることってしていなかった。

 

ただ、そこにいれば良いのに、

余計なことをしてしまっていたな。

 

よし、入学式は

ただ、そこにいよう。

そう心に決めて、学校へ向かいました。

 

心が決まると

腹もすわり

すがすがしい気持ちで小学校へ向かうことができました。

 

受付の時も

写真撮影の時も

ただ、そこにいました。

 

新入生の入場を待つ

体育館でも

ただ、そこにいました。

 

何も考えず、

一人の人として

母として

堂々と

背筋を伸ばして

そこにいました。

 

体育館の窓からは

薄緑の葉っぱの桜の木の枝が見えました。

 

離婚して数年かかりましたが、

やっと私は

みんなの前で

背筋を伸ばして存在することができました。

胸を張りはしないけど

自分の存在を消すのをやめて

ただ、

そこに

存在することができました。

 

とっても気持ちが軽かった!

 

普通に笑うことができた!

 

昨日の入学式は

息子にとっても

私にとっても

始まりの日となりました。

 

入学式の朝、

私たちが玄関を出ると

お隣さんが走ってきて

「撮ってあげる!」

と私と息子の写真を撮ってくれました。

 

きっと二人そろって写真を撮るのは無理だろうな、と思っていたからうれしかったです。

 

家に帰ってきたら、またお隣さんがイチゴとお手紙をくれました。

「私も離婚して3人子どもを育てたんだー。すんごく大変だったー。だから、ママが(私)大変なの、すごくよくわかる。なんかあったら遠慮しないで言ってね。」

と言ってくれました。

 

手紙を読んだら優しい言葉がいっぱいで泣きそうになりました。

 

豊かさってなんだろうな、と思いました。

お金はないけれど

ありがたいことに

私の周りには

優しい人がいっぱいです。

 

本当に感謝しています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が

誰かの元気につながりますように。