子育て専門家の頭の中

療育の専門家です。こどものこと、発達障害、知的障害、肢体不自由のこと、ときどきスピリチュアルについて日々の気づきを書きます。読んだ方のお役に少しでも立てたら幸いです。

父親から受け継いだ負の遺産

こんばんは。ブログへのご訪問ありがとうございます。

先日父親との思い出について記事を書きました。

亡き父から教わったこと 受け継いだ正の遺産 - 子育て専門家の頭の中

 他界した父親に敬意を表して

きれいな文章に仕上げましたが

今日は私が現在進行形で苦しんでいることについて書きたいと思います。

 

私たちが親から受け継ぐものには

正の遺産と

負の遺産

あると思うのです。

 

何が何でも

子どもを守り育てる

その強い意志を父親から受け継ぎました。

 

同時に 

厳しすぎる父親から

厳しさを受け継ぎ

現在進行形で苦しんでいます。

 

私が苦しんでいること

子育てです。

今日も息子を責めすぎて泣かせてしまいました。

 

学童に迎えに行って夜7時近くに帰宅したら

宿題があることが分かり

なぜ学童でやってこないのか、と

矢継ぎ早に息子を責めてしまいました。

 

こちとら今から

最後の力を振り絞っての夕飯作りと片付けと洗濯がある。

夕飯作りながら

同時に宿題なんて見れないし、

そもそも

子どもの勉強見るのは苦手だし。

 

そんな思いが駆け巡り

カッとなってしまった。

 

ぽろぽろ泣きながら

宿題を始める息子を見て

 

ハッとして

 

フォローに入る。

 

ごめんごめん、

〇〇は悪くない。

初めての宿題でわかんなかったよね。

 家に帰ってから宿題やると

好きな動画見る時間なくなっちゃうから

学童でやってきてほしかったんだよ。

 

わかった、わかった

消しゴムで消すのは

お母さんがやってあげるから

ここに「つ」を書いて。

上から下まで「つ」だよ。

 

 夕飯のメニューを適当料理に変更して

息子の宿題を一緒に仕上げました。

 

息子を責めたことをすまなく思い

息子を傷つけた自分を責めて、自分も傷を負う。

そんな毎日です。

 

私の両親は厳しかった。会津藩のように

「ならぬことはならぬ」でした。

そんな中で沢山の我慢をしてきました。

 

学校で嫌なことがあっても

「行きたくない」なんて言えなくて

夜、お腹を出して寝ても風邪を引けず

我慢して学校に行きました。

登校拒否ができる子どもはある面では幸せだと思います。

「行きたくない」と言えて

「行きたくない」気持ちを親が受け入れてくれるのですから。

 

親に厳しく育てられた私は

嫌なことは通過するまでひたすら我慢していた。

我慢するのが当たり前。

自分に厳しく

完璧でありたいという思いが強く

完璧でない自分が許せない。

 

息子が生まれてからは

いつでも笑顔の、

優しい、

完璧な母親になろうとしていました。

 

父親のような、厳しい親には絶対なりたくない

と思っていました。

 

しかし、

息子が1歳半の時、

旦那さんが突然家から出ていき

その日から余裕がなくなり

 

不安の中

仕事と子育てで

いっぱいいっぱいになってしまい

 

なりたかった理想の

いつでも笑顔で優しい母親になれなくなりました。

 

あるとき、幼い息子が

ペットボトルの蓋が開けられずに苦労していました。

 

小さい子どもができるわけないのに

私は

自分でがんばって開けなさいよ、

と蓋を開けてあげることができなかった。

 

泣きながら「開けて」と懇願する息子

 

近くにいたおじさんが見るに見かねて

蓋を開けてくれました。

 

蓋を開けられない息子が許せず、

息子を許せない自分が許せず、

それ以来、

ペットボトルの飲み物は極力与えず

ストロー付きの飲み物を与えるようにしました。

 

 本当に苦しいときの記憶です。

 

がんばって優しい母親になりたいのに

なれなくて

苦しい。

 

特に勉強系は

優等生だった自分は

できない息子が許せない。

「先生あるある」ですが

仕事で見る子どもの「できない」は

許せるのに

自分の子どもは許せない。

なるだけ子どもの学力に関することには

無関心でいるしかないです。

 

 

優しい母親になりたいのに

例えば

「欲しい」と言ったおもちゃは

どの程度、買い与えるべきなのか

よくわからない。

 

食べたいといったおやつを食べさせるのが

やさしさなのか

甘やかしなのかが

わからない。

 

厳しく育てられたから

いくらでも厳しくできるけど

優しくされなかったから

どこまで優しくなれば良いのか

わからない。

 

厳しい母親になりたくない、

優しい母親でありたい

でも、できない

よくわからない、の繰り返しです。

 

  

負の遺産清算するために

 

現在進行形で苦しんでいますが

 

私がしていることは

 

息子に

謝る。

 

息子が話をしているときは

手を止めて

スマホから顔を上げて話を聞く。

 

ほめる。

 

かわいい、大好きと言って

毎日抱きしめる

 

勉強に関しては学校に任せて

できうるかぎり距離を置く

 

寝る前に息子の幸せを祈る

 

一番難しいのが

完璧でない自分を許すこと。

 

少しだけ希望があります。

 

父親は一つ

父親の代で負の遺産清算してくれているのです。

父親は、

祖父が頻繁に

祖母に手を上げるのを見て

絶対に女性に暴力を振るわない、

と誓って

母には一度も手を上げませんでした。

 

だから私も。

 

どんな人にも両親から

正の遺産

負の遺産を引き継いでいると思います。

今日は自分の葛藤をありのままに

書きました。

読んでいて苦しくなったら

申し訳ありません。

 

でも、希望をもって

毎日を生きるしかありません。

 

できない自分を受け入れること、

できない自分を愛すること、

これが私の負の遺産清算するポイント。

ブログを書きながら気付きました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

子どもと父親に感謝の気持ちを込めて。