子育て専門家の頭の中

療育の専門家です。こどものこと、発達障害、知的障害、肢体不自由のこと、ときどきスピリチュアルについて日々の気づきを書きます。読んだ方のお役に少しでも立てたら幸いです。

知的・発達障害をもっていて 歯磨きが苦手なお子さん こうすると良いかも。

こんにちは。

学校の先生です。

今日は歯磨きについて話をしたいと思います。

 

知的障がいや発達障害を持ったお子さんに

関わるうえで

私が重視していることは

歯磨きです。

 

歯磨きが苦手か

苦手じゃないか。

 

これがその後の

運命を左右するくらい大切です。

 

なぜか。

 

苦手ではない子は

問題なしです。

普通に自分で歯磨きをしたり

仕上げ磨きをしてもらえば良い。

 

問題なし。

 

苦手なお子さんは

大変です。

自分でしっかり磨かないから

大人がしっかり

仕上げ磨きをしなければならない。

 

仕上げ磨きは苦痛

この苦痛が日に3回もある。

 

子どもは苦痛だから逃げる

大人はしっかり磨きたいから

そこを無理して磨こうとする。

ちょっとしたバトルが勃発します。

 

これが数年間、

長いときは

十年間以上続くのです。

 

仕上げ磨きをする大人は

自分に苦痛を与える人

大人は自分に嫌なことをする

少なくとも1日に3回は。

こんな認識を

子どもは持ってしまいます。

 

また、さらに残念なことに

歯磨きが苦手なお子さんは

歯医者も嫌いです。

死ぬほど嫌いです。

でも、歯磨きが十分にできていないから

虫歯になりやすい。

 

本人も、保護者も、

歯医者も

大変な思いをするから

全身麻酔で歯の治療をするお子さんもいます。

 

ですから

私は出会ったお子さんの

歯磨きが苦手か苦手ではないかを

最初にチェックして

苦手な場合は

一緒に過ごす1,2年で

改善してもらおうと

努力します。

 

そうしないと

いつまでたっても

私はその子にとって

嫌な大人になってしまうし

これから出会う大人も

嫌な大人と認識されてしまうから。

 

そして

1日3回もある

苦痛や不快を

取り除いたら

どれだけ幸せになれることか。

 

本人も大人も。

 

そんな思いでかかわっています。

 

 

歯磨きが苦手な理由

 

答えは

簡単です。

 

過敏です。

触覚過敏です。

 

ちょっと古いですが

参考図書、

私のバイブルです。

調べればもう少し新しくて

読みやすい本があるかもしれません。

  

 

触覚過敏とは

触れること、触れられることに

とても敏感に反応することです。

 

過敏の強さは

体の外側よりも

内側の方が強く

一番過敏が残りやすいところは

首や

上唇の内側です。 

 

これが歯磨きを苦手にさせている原因です。

 

過敏をとるためにすること

 

脱感作です。

こちらについても参考図書に載っています。

 

体の外側から

包み込むように

お子さんの体に

ゆっくり触れていきます。

 

さすったり、もみもみしたりせず

自分の体温を伝えるように

温かくふれます

 

指先→手首→腕→肩

→首→頬→あご→唇の上

→下唇の内側

→上唇の外側

 

こんな順番です。

 

実際に私がしていること

 

私が子どもと

関わるうえで

気を付けていることは

 

歯磨きの時間を不快な時間にしないこと

です。

 

保護者に了解を得て

歯磨きすることよりも

苦手意識を軽減することを

目標にさせてもらっています。

 

最初に脱感作をします。

これだけで

歯磨き(してないけど)終了にすることもあります。

 

脱感作の後は

本人が嫌がらない程度の歯磨きをします。

 

これが歯磨きの時間に私がすることです。

 

子どもは

今までの経験で

歯磨き!というと

臨戦態勢をとっているので

私と歯磨きすると

あれ?って

拍子抜けします。

 

ははは。

しないですよ。

そんな、嫌なこと。

 

歯磨き以外の時間には

できるだけスキンシップをとり

 

できたら

手遊びで

顔を触りまくります。

 

ぱんやさんにおかいもの

だったり

ひげじいさん

でたのしく触れ合います。

 

ぱんやさんにお買い物は

最後にくすぐるので

盛り上がりますよね!

 

脱感作よりも

普段の生活のスキンシップ

に時間をかけています。

 

スキンシップは

私は

わりと、

というか

すごく好きです。

楽しいし

子どもの笑顔が見れるからです。

 

そんなかかわりを続けると

1年で

多少の歯磨きは嫌がらなくなります。

 

歯磨きが苦手なお子さんは

今のところ

全員

程度に差はありますが

苦手意識が薄れました。

 

小さなお子さんとは

たくさんスキンシップがとれるのですが

大きくなると

特に異性に対しては

できない部分もあるので

周りの大人や保護者にも

協力をお願いする必要があります。

 

過敏は

年齢に関係なく

軽減できますので

成人を過ぎても

お試しください。

 

以上が歯磨きについて

私の考えや経験談でした。

 

この記事が少しでも

お役に立てたら

幸いです。

 

皆様の心が

明るく軽く温かく

光に満ちますように。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 ほなサイババ